髪が傷まない?ヘナカラーのメリット・デメリットと注意点

ヘアケア

頭皮はヒリヒリ。髪はギシギシ。毎回憂鬱な思いで白髪染めをしていませんか?

白髪染めを長く続けていると、どうしてもダメージが気になってしまうことがあります。

「もう頭皮や髪を傷めたくない。でも、白髪が目立つのも耐えられない。」「もっといい白髪染めってないのかしら・・・」と思っている方にオススメなのが、「ヘナカラー」という白髪染めです。「白髪染めによる髪へのダメージが気になる」「体に良いものを使いたい」という方を中心に注目されています。

ヘナカラーとは、100%天然の白髪染めで、髪や頭皮を一切傷めません。さらに髪の補修効果があり、白髪を染めながら、あなたの髪や頭皮を守り、健やかさを取り戻すことができるのです。自宅で簡単に染められるのもあり、人気が出てきています。

今回は、そんな「ヘナカラー」で白髪染めをするメリット・デメリットと、選ぶ際の注意点についてご紹介します。

そもそも「ヘナ」ってなに?

ヘナとは、西南アジアから北アフリカにかけて広く自生している「ミソハギ科」の常緑低木です。「ローソニア」という着色成分が含まれていて、葉を乾燥させて粉末にしたものが、古くから染料として利用されています。薬草(ハーブ)としても使われており、毒素排出・炎症抑制・新陳代謝をよくするなどの効果があるとも言われています。

水分を足してペースト状にし、皮膚に模様を描くヘナタトゥーをしたり、ヘアカラーとして髪に塗ると、皮膚や髪の毛をオレンジ色に染めることができます。さらに、ヘナが髪を染色する際、髪を構成するケラチンというタンパク質に絡みついて髪の表面をコートし、傷んだ髪にハリやコシを与える効果があります。

化学成分ゼロ、髪や頭皮へのダメージゼロで白髪を美しく染めることができる」ということが、ヘナの白髪染めが支持される理由なんです。

ヘナのメリット・デメリット

メリット

  • 髪を傷めない
  • 化学物質が入っていないので安心
  • トリートメント効果がある
  • 自宅で簡単にできる
  • 縮毛矯正効果がある
  • デトックス効果がある
  • 頭皮を引き締め、抜け毛が減る

一般の染毛剤の主成分は、パラフェニレンジアミンなどの酸化染料で、過酸化水素水と混ぜて使用すると、毛髪中のメラニン色素の脱色が起こり、発色よく染まります。しかし、ジアミン系の酸化染料は、体質によりアレルギー反応を起こすことがあります。また、アンモニアなどのアルカリ剤も含んでいるため、毛髪を傷めてしまう欠点があります。

一方、ヘナによる染色は、ヘナに含まれるローソンという色素が髪のタンパク質に付着するだけで、髪を脱色しません。髪や頭皮にダメージを与えることもありません。

頭皮にペーストが付着しても問題なし、水と粉を混ぜて髪に塗るだけで簡単なので、自宅で好きなときにできるのもポイントです。

そしてヘナカラーの嬉しいところは、染めるだけでなく髪質改善までしてくれるところです。ヘナがタンパク質と結合する時、髪の表面にもからみ付いてキューティクルに薄い皮膜を作って髪の表面を覆い、髪内部の保水力を高めます。この天然のトリートメント効果で、髪にツヤやコシが出てしなやかになったり、湿気にも強く広がりにくくなります。

デメリット

  • 色があまり選べない
  • 白髪だけが染まり、黒髪が染められないので、染めた部分が目立つ
  • ペーストを作る手間がかかる
  • 置き時間が長い(40分〜1時間程度)
  • 身体を冷やす
  • 水分が奪われパサついてくることがある

ヘナは脱色作用がないため、黒髪は明るい色には染まりません。黒髪はそのままで白髪だけが明るい色に染まってしまうので、全体が同じ色にはならず、光の加減で染めた部分が目立ってしまうことがあります。しかも、ヘナ染めはオレンジ系統の色にしか染まりません。脱色をしないので、暗い色に染まるヘナカラーで白髪を暗い色に染めると、思ったよりも暗くなりがちです。

暗い色に染めるためには、同じ天然素材の「インディゴ(木藍)」で染める必要があります。ヘナで染めたあとにインディゴ染めをするか、最初からヘナとインディゴをよく混ぜたもので染めます。このインディゴにアレルギー反応でかゆみが出る方もいます。

また、染色するために長時間放置する必要があります。ヘナの白髪染めによる髪へのトリートメント効果は、繰り返し使い続けないと実感しづらいので、忙しい方だと難しいかもしれません。

ヘナのトリートメント効果を期待して使ったら、髪がパサパサになってしまった・・・ということもよくあります。原因は髪の傷みで、普段からパーマやカラーリングで髪が傷んでいる方に多いです。ヘナは髪の傷んだ箇所に絡みついて補修する性質があるので、最初はキシキシ・ゴワゴワしやすくなりますが、これは使い続けることでサラサラな髪へと変わっていきます。

こんな人におすすめ!

ヘナカラーは、アトピーなどの敏感肌で、白髪染めで頭皮がかぶれる人や、とにかく髪や頭皮を傷めたくない人、パーマやカラーやヘアアイロンなどによる髪へのダメージが気になる人、天然の白髪染めを使いたい自然派の人、月に1回くらいなら白髪染めにかける時間がある人、白髪がそれほど多くない人などにおすすめです。

特に、髪質の改善という点では期待できます。もちろん、カラーリングに使うヘナは天然原料100%の「ナチュラルヘナ」を使ってください。いろんな色に染められたり、短時間で染められるものは、「ケミカルヘナ」と言って化学染料が含まれている場合があります。ケミカルヘナには、アレルギー反応を起こす可能性のあるジアミン系化学染料が含まれている可能性があるため、過去にカラーリングでかぶれたなどの経験がある方は、特に注意が必要です。

下記にヘナを選ぶためのポイントをご紹介しますので、参考にしてください。

質の良いナチュラルヘナを選ぶためのポイント

「ヘナ」と書かれてある商品はすべて天然成分で安心、というわけではありません。ナチュラルヘナは発色が安定しないため、きれいに発色させるための化学成分が配合されているものがあります。長時間かかるヘナカラーリングを短時間でできるような商品も注意が必要です。次のような成分が配合されているものはケミカルヘナですので、注意して商品を確認してください。

【ピクラミン酸ナトリウム】
日本では、ピクラミン酸ナトリウムをヘナに混ぜることは禁止されています。発色が良くなるため混入されるのですが、医薬部外品の成分のため表記義務がなく、これが入っていても「ナチュラルヘナ」として発売されているケースがあります。軽度のアレルギーが出る場合もあります。「ナチュラルヘナなのに発色が良すぎる」というものには注意が必要です。

【パラフェニレンジアミンなどの酸化染料】
白髪染めやカラーリング剤に使用される染料です。ナチュラルヘナに比べて発色が良く、様々なカラーが作れますが、かぶれるなどのアレルギー症状が出る場合があります。

【2-アミノ-6-クロロ-4-ニトロフェノール】
化粧品などに使用される染毛料の成分です。発色度は上記2つよりも劣りますが、刺激は少ない成分とされています。これもアレルギーが出る場合があるため、注意が必要です。

100%ナチュラルヘナでも、使用前は必ずパッチテストを

その他のアレルギーと同じように、ナチュラルヘナでも「ヘナアレルギー」が発生する可能性はゼロではありません。

また、一見ナチュラルヘナのようでも、実はケミカルヘナだった、ということもあり得ます。かぶれなどのトラブルを防ぐためにも、ヘナを使用する際は、一度パッチテストを行うことをおすすめします。

まとめ

一般的なヘアカラーを使うと、髪を傷めたり、人によっては肌が荒れたりすることがあります。
100%天然のヘナは、髪や肌を傷める化学染料が入っていないので、髪や肌へのダメージを心配せず髪を染めることができます。しかも、髪と地肌のダメージを修復する効果があり、健康で綺麗な髪にしてくれます!

黒髪は色が変わりませんので、髪を染めない場合でも、短時間のヘナカラーでトリートメント効果のみを活用することもできます!

日頃のダメージをケアしながらの白髪染め、いかがですか?

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