生野菜やサラダを食べるこで食中毒の原因になるの?対策や予防は?

健康食品

ここ数年、生野菜やサラダを食べて食中毒を引き起こしている事件が頻繁に起きていますよね。生野菜を中心とした食生活で、ダイエットなどに取り組んでいる人にとってはとても気になるニュースです。例えば、2014年静岡県で行われた安倍川の花火大会、その露天で販売されていた「冷やしきゅうり」を食べた人たちがo-157に感染しました。なんと、510人もの患者を出すというニュースでも大きく取り上げられていましたよね。このように、普段私たちがごく当たり前に食べている野菜が原因とされる食中毒は他にも頻繁におきています。食中毒の怖いところは、「何が原因なのかはっきりとしない」という点にあります。つまり、食材なのか、調理過程なのか、その具体的な原因がわからないので不安になりますよね。そこで、今回は食中毒を未然に防ぐ対処法についてご紹介いたします。

2010年以降の野菜が原因とされる主な食中毒

2011年 栃木県の老人保健施設にて、O157とO145の混合感染が発生。
患者の数は26名。原因はナスと大葉の揉み漬けとされています。
2011年 石川県の高齢者関連施設にて、O157の感染が発生。
患者は9名。原因は、付け合わせ、大根おろし、大葉と考えられています。
2011年 福岡県の老人福祉施設にて、O157の集団感染が発生。
患者は13名。原因は、食材のキュウリと考えられている。
2012年 北海道札幌市でO157の集団感染が発生。
白菜の浅漬けが原因とされ、高齢者施設で105名、施設以外の患者は64名。
さらに、高齢者施設では7名、施設外では1名の死亡者が出ました。

2010年以降の野菜が原因とされる食中毒を簡単にまとめてみましたが、大葉やおろし大根、またキュウリといった私たちがごく自然に食べている野菜が原因で食中毒になっていることを考えれば、他人事ではないと思いますよね。でも、どうして野菜が食中毒の原因になるのでしょうか。

そもそも、食中毒の原因は何?

食中毒を引き起こす主な原因は、「細菌」と「ウィルス」と言われています。怖いのは、この細菌もウィルスも人の目では見ないほど小さなものなので、体内に入っているか、いないかさえ、わからないのが現状です。但し、細菌が原因となる食中毒は夏場(6月~8月)が多く、その代表的なものは、腸管出血性大腸菌(O157など)です。このO157は、7~8°Cぐらいから増殖しはじめ、35~40°Cで最も増殖が活発になります。
一方、低温や乾燥した環境の中で長く生存するウィルスが原因となる食中毒は冬場(11月~3月)に多く発生しています。その代表的なものはノロウィルスですが、ノロウィルスは、調理者から食品を介して感染する場合が多く、ノロウィルスの食中毒は感染が大規模に拡大する可能性が高いので注意が必要です。

食中毒の予防!知っておきたい5つのこと。

食中毒の原因は、細菌やウィルスが食べ物に付着し、それが体内へ侵入することによって発生します。ではどような予防策をしていけばいいのかご紹介します。

細菌の場合の予防策

1、しっかり洗う。分ける。

手には、様々な雑菌が付着しています。食中毒の原因菌やウィルスを食べ物に付けないようにしっかりと手を洗うことが大切です。調理をはじめる前、生の肉や魚、卵などを取り扱う前後、おもつの交換をしたり、動物に触れた後、あるいは、残った食品を扱う前、このような場面でかならずキレイに手を洗うように心がけましょう。また焼肉などの場合、生の肉をつかむ箸と、実際に焼肉を食べるときの箸はわけるようにしましょう。

2、低温で保存する。

細菌の多くは、高温多湿な環境で増殖が活発しますが、10℃以下では増殖がゆっくりとなり、マイナス15℃以下では増殖が停止します。食べ物に付着した菌を増やさないためには、低温で保存することが重要です。なお、冷蔵庫に入れても、細菌はゆっくりと増殖しますので、冷蔵庫を過信せず、食品はできるだけ早く食べるようにしましょう。

3、加熱処理

多くの細菌やウィルスは加熱によって死滅します。肉や魚はもちろん、野菜なども加熱して食べれば安全です。なので、肉や魚など使った後の調理器具は、洗剤で綺麗に洗ってから、熱湯をかけて殺菌するもの効果的です。

ウィルスの場合の予防対策

4、調理者の健康状態・衛生管理を心掛ける。

ウィルスは一度感染してしまうと、拡大速度が速いと先ほど説明しました。感染した場合は、調理場内に入らないことが大事ですが、日ごろから料理をする人は、健康管理や健康状態と相談しながら、調理にとりかかる心がけが大切です。

5、定期的な消毒・清掃を心掛ける。

万が一、ウィルスが調理場内に持ち込まれたとしても、食品に付着さえしなければ食中毒にはなりません。なので料理に使用する料理器具などの定期的な消毒・清掃を心掛けるようにしましょう。

野菜は食べたいけど、食中毒にはなりたくない!という方へ

生野菜を食べたいけど、食中毒にはなりなくない!という場合の対処法は、生野菜を出来るだけ食べないということですが、それでも生野菜やサラダは食べたいですよね。そうした人におすすめの2つ調理ポイントをご紹介します。

1、キレイな水で念入りに洗って菌を落とす

生野菜を食べて食中毒の原因を引き起こす、食中毒菌は動物の糞や虫、土や水に付着しているため、野菜をしっかりと洗うことです。
中でも、皮を剥がすに食べることが多いナスやトマト、キュウリなどの果菜類には注意が必要です。さらに、泥がたくさんついているジャガイモやニンジンなどの根野菜にも気をつけましょう。

2、サッと湯通しから食べる

基本的に、野菜につく食中毒菌は、熱に弱いものが多いとされています。例えば、有名なサルモネラやO157などの大腸菌は1分間、75度以上で加熱することで死滅します。お湯につけると、生野菜ではなくなると思う人もいると思いますが、軽く湯通し氷水で冷やせば、生野菜の歯応えを失わずに野菜を食べることができます。もちろん、時間をかけすぎると熱が入ってしまいますので軽く湯通しするように気をつけましょう。

  • 食中毒は非常に怖いものですが、日ごろの心がけで予防することができます。料理前後はもちろん、調理する食品や器具も含め、キレイな状態を保つことで、食中毒のリスクは軽減できます。でも、万が一、食中毒かなと思ったら、市販の下痢止めなどをむやみに服用せず、早めに病院にいくようにしましょう。

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