健康は水から!ミネラルウォーターの効能と選び方・飲み方

健康食品

皆さんは、普段健康を意識して水分補給していますか?

健康のために、しっかり水を飲むよう聞いたことのある人は多いでしょう。人が生きていくうえで「」は欠かすことのできないものです。人体の約60%を占め、生体の機能維持に使われる水。毎日健康に過ごすためには、こまめな水分の補給が大切です。

「水」を飲むと聞いたときまず浮かぶのは「水道水」もしくは「ミネラルウォーター」ではないでしょうか。健康のためには、なんとなくミネラルウォーターのほうが良い気がしますよね。ですが、果たしてどんな違いがあるのでしょうか。

今回は、ミネラルウォーターの効能と、健康を考えたミネラルウォーターの選び方、そして上手な飲み方についてご紹介します。

体の水分は、生活の中で失われがち

水を飲むことが体に良いこととはわかっていても、健康のためと意識して水を飲んでいる人はそう多くないでしょう。

たとえば家事をしているときや、デスクワーク中などは運動量が少ないため、のどの渇きをあまり感じません。水分の補給が長時間にわたって行われず、軽い脱水状態になってしまっているかもしれません。

体内の水分不足は体にさまざまな悪影響を及ぼします。血流の悪い、いわゆるドロドロ血の人は、さらに血流が滞って血栓の発生率が高くなり、心臓や脳の血管での障害を引き起こす可能性もあります。

ミネラルウォーターと水道水の違い

ミネラルウォーター」は名前の通りミネラルを含んだ水ですが、実は、水道水にはミネラルが入っていなくて、ミネラルウォーターには入っているというわけではありません。ミネラルウォーターと水道水に入っているミネラル成分で、ナトリウム、マグネシウムはほとんど変わらないのです。ただし、カルシウムに関してはミネラルウォーターのほうが多く含まれています。

成分はそんなに変わらないのに、多くの人が飲み水としてミネラルウォーターを選ぶ大きな理由に、「ミネラルウォーターのほうがおいしい」というのがあるのではないでしょうか。ご存知のとおり、水道水はカルキで殺菌消毒されているため、カルキ特有の薬品っぽい味とにおいがします。さらに硬度もミネラルウォーターより高めで、軟らかいミネラルウォーターのほうが口当たりが良くおいしく感じる人が多いです。

なのでミネラルウォーターのほうが飲むのに適しているというイメージがあるかと思うのですが、水道水のほうがミネラルウォーターよりもかなり厳しい水質安全基準をクリアしていて、「安全性」という点では水道水のほうが優れていると言えるのです。

また、水道水は川や湖の水を使っているのに対し、ミネラルウォーターは地下水を使っているという違いもあります。

カルキとは?

カルキ」は塩素を石灰に吸着させたもので、水に入れて溶かすと殺菌作用があります。元の水質が悪ければそれだけカルキの使用量が増えるため、水の味とにおいが悪くなってしまう問題点があります。

水道水の有害性について

水道水は塩素(カルキ)で消毒することで有害な物質を除去しています。なので、塩素が残ってしまうのは安全の証とも言えるのですが、塩素と水の中の有機物質が反応して「トリハロメタン」を発生させてしまいます。トリハロメタンは「クロロホルム」をはじめとする発ガン性のある有害物質ですが、これは沸騰させることで除去することができます。

注意点があり、このトリハロメタンは短時間の煮沸では除去できず、逆に増加する性質があります(とはいえ、増えたとしてもかなり厳しい基準値を下回る量なので、体への影響はまったくありません)。妊娠中や赤ちゃんがいるなどで少しでも有害なものを与えたくない場合、10分以上煮沸することでトリハロメタンはほとんど消滅すると言われています。トリハロメタンは蒸発するので、換気もしっかりと行ってください。

ミネラルウォーターの効能

ミネラルウォーターには、様々な効果があると言われています。

  • 血流が良くなり、体温が上がる(肩凝り・腰痛・冷え性の改善)
  • 代謝がアップ(ダイエット効果、美容効果)
  • 体内の老廃物や毒素を排出する(むくみ・便秘解消、デトックス効果)

便秘解消

便秘となってしまう原因に、胃の中に水分が足りず、便が硬くなって排泄できないという場合があります。このような場合、ミネラルウォーターを飲むことで便秘の改善効果が期待できます。

便秘解消には、特に「硬水」のミネラルウォーターがおすすめ。カルシウムやマグネシウムといったミネラル成分が豊富に含まれているため、快便・便秘の解消を促してくれます。

また、ミネラルウォーターは常温で飲むのがポイントです。腸が冷えると、ストレスによって逆に便秘がひどくなる可能性があります。特に朝起きてすぐは腸の吸収率が非常に高い状態のため、水分補給を忘れないようにしましょう。

ダイエット効果

ミネラルウォーターを飲むと、血流が良くなって新陳代謝がアップし、基礎代謝が上がるため、ダイエットにも効果があります。血流が良くなると、体の隅々の細胞まで酸素や栄養素が届き、細胞が活発に働くことで、必然的に代謝が良くなるのです。

食べたいものを我慢したり、苦手な運動をしなくても、自然と基礎代謝を上がりやすくできるので、体型の気になる女性には嬉しいですね! ダイエットにも、ミネラルが豊富に含まれている「硬水」を選びましょう。

高血圧予防

血圧とは心臓から送り出される血液が血管壁を押す圧力のことを言い、この圧力が強いほど高血圧となり、脳卒中などを引き起こす可能性があるため危険と言われています。

高血圧となる大きな原因は、血管壁に塩分やコレステロールなどが溜まること。これらの不要物が血管内に蓄積されると、血流が悪くなり、血管壁は硬く厚くなり、動脈硬化を起こしてしまうのです。

これらの改善にミネラルウォーターが効果的とされています。ミネラルウォーターにはカルシウムやマグネシウムといったミネラル成分が多く含まれており、高血圧予防効果が期待できます。高血圧の原因となる塩分やコレステロールなどは、ミネラル成分を摂ることで排泄へと向かい、血流が改善されます。特に、カルシウムの含有量が多いものがおすすめです。

むくみの改善

水分を摂りすぎるとむくむから、ミネラルウォーターを摂らないほうが良いと思っていませんか? 実はこれ、まったくの誤解なんです。

60~65%が水分でできている人間の体は、体内の水分が不足すると、水を溜めこもうとします。汗や尿の量が減り、余分な水分が体に溜め込まれ、むくみやすくなるのです。水分の摂りすぎではなく、逆に水分不足がむくみの原因だったのですね。
ミネラルウォーターで必要な水分をきちんと摂取することで、むくみが解消されます。

注意しなければならないのが、一気に大量に飲まないことです。一気に飲むと、内臓の機能が追いつかないため、体内に水分を溜め込みやすくなり、むくみの原因になってしまいます。寝ている間は水分代謝の機能が低下するので、寝る前も飲みすぎるのは控えましょう。

また、冷たいミネラルウォーターは体を冷やし、血行やリンパの流れを悪くし、これもむくみの原因になります。ミネラルウォーターは温めて飲むのがおすすめです。

ミネラルウォーターの選び方

  • 味の好み
    … 硬度やミネラルのバランスによって味が変わります。
  • 用途
    … 飲用・調理用なら軟水、ミネラル摂取なら硬水がおすすめ。
  • 産地
    … 飲みやすく調理しやすい水を求める人は日本の軟水を。 ミネラルを摂りたい人はヨーロッパの硬水を。

飲み水としておいしく、ミネラルの多い水は、無殺菌の「ナチュラルミネラルウォーター」です。 スポーツや産前産後のミネラル補給には、硬水が良いでしょう。

良いミネラルウォーターとされるのは、ミネラルのバランスがよく、酸素や炭酸ガスが含まれた(爽やかでおいしい)、硬度が極端でなく、pHが中性に近いものです。また、加熱処理により水の組成は変わるので、ろ過や沈殿などによる除菌方法のものを選びましょう。

理想は、なるべくミネラルが多くて飲みやすいおいしい水ですが、ミネラルの多い硬水は、口当たりが重く渋く感じてしまいます。そこで硬水でもカルシウムが多く、マグネシウムやナトリウムが少ないものを選んでみましょう。ミネラルのバランスによって、飲みやすいと感じる場合があります。

ミネラルウォーターの効果的な飲み方

  • 朝起きたら
    寝ている間にも汗をかいています。朝起きたら、就寝中に失われた水分を補給しましょう。
  • のどが渇く前に
    運動していなくても水分は失われていきます。1時間に1度くらいのペースで。
  • 運動中
    運動すれば当然汗をかきます。脱水症状になる前に、早めの水分補給が大切です。
  • オフィスで
    運動量の少ないオフィスでは、長時間仕事に没頭して水分補給を忘れがちに。規則正しい水分補給を。
  • 入浴後に
    入浴でもたくさんの汗をかきます。入浴後は必ず水分補給を。
  • 就寝前に
    寝る前に体が水分不足だと、朝にはひどい水分不足の状態に。寝る前には水を飲む習慣を。
    夜中にのどの渇きで目覚めることが多い人は、寝る前の水分不足が原因の可能性も。

じっとしていても体の水分は失われていきます。のどが乾いたときに一気に大量のミネラルウォーターを飲むのではなく、こまめに少しずつ水分補給をするのが大切です。

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