レプチンってなんだ?脂肪は体に不可欠という事実

ボディケア

ダイエットの敵!少なければ少ないほど良いと思われている「脂肪」
ただ、近年この脂肪から出る「メッセージ」が非常に大切だとの見方があります!

脂肪からメッセージ物質がでるという新事実

レプチンの働きって?

脂肪細胞から出るメッセージ物質とは「レプチン」というもの。
これは、脂肪から出ると血液にのって運ばれ、脳に「エネルギーは十分ありますよ」と伝えてくれます。

すると脳はもう食べたくても良いと判断して食欲を抑え、私たちは「お腹いっぱい」という状態になるんですね。

脂肪がない=レプチンがないとどうなる?

体に脂肪がない脂肪萎縮症という病気があります。

私たちの脂肪は糖やエネルギーを蓄えてくれていますが、
この病気の患者さんは、脂肪細胞がなく、それらが血液中に溢れ出します。
すると血糖値が異常にあがってしまい、命に関わるような糖尿病をなど発症してしまうそう。
そうならないために、厳密な食事管理が必要な大変な病です。

でも、脂肪細胞がないとうことは当然「レプチン」がない。
つまり、十分なエネルギーを食事から得ていてもそれを脳に伝えるメッセージが出ない、
強烈な食欲が抑えられない、となるわけです。

現在は薬としてレプチンを投与できるようになっているそう。
たかが脂肪とはいえ、非常に大切な役割であることがわかります。

でもなぜ、肥満の人は食べ過ぎるの?

理由はレプチン抵抗性の状態だから

脂肪がレプチンを出してくれるなら、脂肪が多い人はレプチンもたくさん出て、すぐお腹いっぱいになるのでは?と思いますよね!
でも肥満の人の方がやっぱりたくさん食べる、それでまた食べ過ぎちゃう…の悪循環に陥りがち。不思議です。

これについては、肥満だからレプチンが出てないということはなく、脂肪はきちんと働いてくれてるみたいです。

ただ増え過ぎた脂肪が邪魔をして、せっかくできたレプチンからの「エネルギーは十分ですよ」のメッセージをちゃんと受け取れない状態「レプチン抵抗性」と言われる状態が生じていると考えられています。

そのメカニズムはまだまだわからない部分がありますが、せっかく出たレプチンが血液中に漂う大量の「脂肪」に邪魔されて、うまく脳までたどり着けない説や、脳までたどり着いたとしても脳の神経細胞がきちんとレプチンからの声「もうエネルギーいりません、食べないで!」に反応を起こしにくくなっている、と考えられているんだそう。

ダイエット中ついつい食べ過ぎてしまい、
いつも食べ過ぎちゃって私って意思が弱い…と思うことがありますが、
これは意思だけの問題ではないようです。

レプチンがきちんと働けるようにするためにも、
食べ過ぎの罪悪感から逃れるためにも、脂肪を適度な量にしたいですね!

なくてもだめだし増え過ぎてもだめ、いったいどのくらいがいいの?

タニタがWHOと日本肥満学会の肥満判定に基づき作成した
体脂肪率判定表によると

<男性の場合>
18~39歳
体脂肪率 22%〜26% 軽肥満
体脂肪率 27%〜   肥満

40歳〜59歳
体脂肪率 23%〜27% 軽肥満
体脂肪率 28%〜   肥満

<女性の場合>
18~39歳
体脂肪率 35%〜39% 軽肥満
体脂肪率 40%〜   肥満

40歳〜59歳
体脂肪率 36%〜40% 軽肥満
体脂肪率 41%〜   肥満

となっています。
ただ、見た目もすっきりカッコよく痩せようと思うなら、
男性は体脂肪率20% 女性なら25% あたりを目標とするといいと思います!

関連記事一覧