ぬか漬けの驚きの健康効果!自家製ぬか漬けの作り方と気になる塩分について

健康食品

健康効果抜群!ぬか漬けとは?

ぬか漬けを作るぬか床は、米ぬかと水と塩で出来ています。野菜を漬け込むと、塩の浸透圧で野菜から水分が出て、それを餌に乳酸菌や酵母などの菌が発酵・増殖し、ぬか漬けの旨味を作り出します。

ぬか漬けには、ビタミン、カルシウム、たんぱく質など豊富な栄養素が含まれています。それだけでなく、生の野菜に含まれている栄養価を5~10倍に増やすとも言われていて、野菜をそのまま食べるよりも栄養満点です! また、ぬか漬けならではの栄養素として、植物性乳酸菌がたくさん含まれています。この乳酸菌は胃酸に強く、腸まで生きたまま届いてくれます。善玉菌を増やし腸内環境を整えてくれ、食物繊維とも合わさり便秘解消効果大です!

ぬか漬けの中に含まれる酵素は、消化・吸収・代謝・排泄といった人間が生きていくために必要な働きを担っていて、デトックス効果により美肌効果も期待できます。

ぬか漬けって他の食品に比べて何が良いの?

上述のとおり、ぬか漬けは生の野菜に含まれている栄養素を5~10倍に増やしてくれるため、少量でしっかりと栄養を摂ることができます。野菜の水分が塩の浸透圧で外に出ていき、ぬか床に含まれるビタミンやミネラルが野菜に吸収されるためです。

ただ栄養が豊富に含まれているだけではなく、注目したいのはそのバランスです。ぬか床に含まれるビタミンB群、ビタミンA、ビタミンE、ナイアシン、食物繊維、たんぱく質、カルシウム、リン、鉄分などの栄養素に、植物性の乳酸菌や酵母菌、それに漬け込む野菜のビタミンCが加わります。
ぬか漬けほどバランス良く栄養素が含まれる食品はそんなにありません。ぬか漬けだけを食べていても、体に必要な栄養素をきちんと摂ることができると言えるほどの、優秀な栄養バランス食品なのです。

さらに、生野菜よりも発酵されたぬか漬けとして食べるほうが、体への栄養素の吸収率がグンと上がります。吸収されにくいカルシウムやマグネシウム、亜鉛などのミネラルも、発酵することで腸から吸収されやすい形に変わるのです。

なんでもぬか漬けにできる!

使う食材を選ばないのも、ぬか漬けの強みです。きゅうりやナス、大根といった野菜で作るイメージが強いですが、野菜以外でもぬか漬けでおいしくいただくことができます。チーズやこんにゃく、お豆腐、ゆで卵などなど、なんでもぬか漬けにできるのです! ぬか床さえ用意すれば、あとは食材を漬け込むだけでいいので調理もお手軽です♪

ぬか漬けの健康効果とは?

がんに対する抵抗力の向上

ぬか床を作る米ぬかと漬け込む野菜から、食物繊維を多く摂ることができます。食物繊維は便秘を解消してくれるだけでなく、大腸がんを予防する働きがあります。

がんは、体内で過剰な活性酸素が発生することによって引き起こされる病気だと言われています。この活性酸素を除去する働きを持つのがβカロテンです。

ですので、ぬか漬けにする野菜をにんじんやパセリなど、βカロテンが豊富に含まれるものにすれば、さらにがんに対する抵抗力アップが期待できます。

動脈硬化の予防

コレステロール値が高くなると、血管を詰まりやすくし、血管そのものを硬くしてしまいます。そして、心筋梗塞や動脈硬化といった怖い病気にかかりやすくなります。
ぬか漬けには、これらの生活習慣病の原因となる、コレステロールの吸収を抑制してくれる働きがあります。

糖尿病の予防

糖尿病は、すい臓から分泌されるインスリン不足が原因です。
ぬか漬けには食物繊維が多く含まれています。食物繊維には、インスリンの分泌を促す作用があるといわれています。

自家製ぬか床を作ってみましょう!

自家製ぬか床の作り方をご紹介します。
できたぬか床で野菜などを漬けるときは、皮に切れ込みを入れ、表面に塩をすり込んでから漬けます。

ぬか床の材料(2~3人分)

  • 生ぬか … 1㎏
  • 水 … 1L(ぬかと同量)
  • 塩 … 130g(ぬかに対して約13%)
  • 昆布 … 5㎝四方を3枚ほど
  • 鷹の爪 … 2本
  • 捨て漬け野菜(皮やキャベツの外葉など捨てる部分) … 適量

1.ぬかに塩と水を混ぜ合わせる
生ぬかをボウルに入れ、塩を加えてざっと混ぜます。続けて水を加えてかき混ぜます(水は50~100mlほど残しておきます)。
しっかりと底からかき混ぜつつ、手で握りながら混ぜてぬかと水を結合させましょう。均一に水を含ませることがポイントです。

2.水分量を確認する
基本的に水は全量入れますが、ベチャッとしているようならストップします。
適度な水分の含み方の目安は、卓球ボールくらいの大きさに丸めて、手で強く握ると、指の間から水分がじんわり出てくるくらい、硬さは味噌くらいです。

3.他の材料を入れる
ぬか床のベースができたら保存容器に移し、唐辛子を加えて混ぜます。
お好みでかつお節や実山椒などを加えるとさらにおいしいぬか漬けができます。

4.捨て漬け野菜を入れる
捨て漬け野菜は、ぬか床が発酵するための栄養分と適度な水分を補充するための野菜です。キャベツの外葉、にんじんや大根の皮、大根の茎の付け根、白菜の芯など、野菜の捨てるような部分を使います。
すべて入れたら、昆布を刺さるところに差し込みます。

5.空気を抜き、保存容器にフタをする
手のひらでギュッと表面を押し付けて空気を抜きます。乳酸菌が酸素の少ない環境を好むためで、ぬか漬けを作るときには基本となる作業です。
保存容器の側面についているぬかをふきんで拭き取り、フタをします。

6.捨て漬け野菜を交換しながらぬか床を混ぜて育てる
はじめの10日間は1日2回、次の10~20日間は1日1回、底からしっかり混ぜます。

捨て漬け野菜は4~5日経ったら交換します。入れ替えるときは捨て漬け野菜に付いたぬかをできるだけ落とし、ギュッと汁をしぼってぬか床に加えます。捨て漬け野菜を漬ける期間は12~15日間です。

こんなときはどうしたら? 自家製ぬか漬けの手入れのポイント

おいしいぬか漬けができたときにすること

ぬか漬けが美味しくなったはじめの段階で、ぬか床を食べてぬか床の味を覚えておくことと、ぬか床の柔らかさを覚えておくことが必要です。ぬか床を使い続けると、野菜からの水分でぬか床が水っぽくなったり、塩気が足りなくなったりするので、適宜塩と新しい米ぬかを足していくことになります。そのために、おいしいぬか床の状態を覚えておきましょう。

長期間ぬか床を混ぜられないときは?

1週間以内なら、冬以外は表面にラップをして冷蔵庫へ移しましょう。容器ごと冷蔵庫に入らなければ、中身をビニール袋に詰め替えて入れてください。

長期間留守にするときは、ジップロックなどに移して、上から数回落として空気をしっかり抜きます。袋の中の空気も丁寧に抜いて、冷蔵庫のチルド室か冷凍庫に入れて保存します。

表面に白い膜やカビのようなものが出たら?

表面にうっすらと白い膜が張ってくることがあります。これは「産膜酵母」というもので、気にせず混ぜ込んでしまってOKですが、多ければ取り除きます。1日1回、底と表面を入れ替えるようにかき混ぜてください。

もし、白ではない黒や赤、青っぽいカビのようなものが出たら、すぐにその部分とその周り3㎝くらいほどをすくって捨ててください。それ以外はそのまま使って大丈夫です。ぬかを取り出し、容器を綺麗に洗って天日干しします。ただし、2〜3日は野菜を漬けずに混ぜるだけにしてぬか床を休ませてください。

ぬか床が酸っぱかったり、いやな臭いがしたときは?

酸っぱくなるのは、乳酸菌が増えすぎたことが原因です。卵の殻の薄皮を取り、煮沸殺菌してぬか床に入れてください。

また、シンナーのような嫌な臭いがすることがあります。ぬか床の下のほうと上のほうを入れ替えるように混ぜてください。

塩分はどのくらい? 一日の適量は?

ぬか漬けには塩分が多く含まれているので、塩分を気にする方だと気になるところかと思います。日本人が目標とする1日の塩分摂取量は、男性が8.0g未満、女性が7.0g未満となっていますので、1食あたりだと男性が2.6g未満、女性が2.3g未満となります。

漬ける時間や素材、ぬか床の塩分量にもよりますが、野菜のぬか漬けだと100gあたり約2〜5gの塩分が含まれています。大根のぬか漬けなら、10切れも食べれば1食あたりの塩分摂取量に到達してしまいます。ぬか漬け以外のおかずに使う塩分を減らすか、ぬか漬けを食べすぎないように注意が必要です。また、ぬか漬けを5~10分水に浸すことで塩抜きができますので、特に気になる方は塩分を抜いて食べるようにしてください。

ぬか漬けをメインにご飯を食べるのでなく、他のおかずと一緒にご飯に添える程度の量にしましょう。どんなにおいしくても、食べ過ぎは厳禁です。食べたあとに喉が渇いたり、手足や顔がむくんだりといった症状があったら、塩分の摂り過ぎです。

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